英国の伝統的なティータイム
朝のティータイム
8:00 アーリーモーニングティー
起き抜けに、ベッドの中で飲む紅茶です。
中流階級以上の人が、メイドに運ばせた紅茶をベッドの中で飲むと言う優雅な習慣でした。
現代では、眠気が残る体を紅茶の香味ですっきりと目覚めさせます。
(夫が寝起きの妻の為に紅茶を淹れ、ベッドへ運ぶ習慣もあることから「ベッドティー」とも言われます。)
9:00 ブレックファーストティー
朝食と一緒に飲む紅茶です。
大き目のマグカップでミルクティーを飲みます。
バターやジャムをたっぷり塗ったトーストやマドレーヌ、ベーコンエッグやソーセージ、果物などが英国の代表的な朝食のメニューです。
昼のティータイム
11:00 イレブンジスティー
仕事や家事などの合間に、気分転換に飲む紅茶です。
会社などに専門にお茶の支度を受け持つティー・レディーがいて、ワゴンでお茶のサービスをしてくれていました。
仕事場でも家庭でも15分程で手早くすませます。
名前の由来はそのまま「11時のお茶」です。
13:00 ランチティー
昼食の時に飲む紅茶です。
サンドウィッチなどと一緒に飲んでいました。
15:00 ミッディ・ティーブレイク
午後のおやつタイムに飲む紅茶です。
焼き菓子などを食べながら、近所の方や友人などと気楽なおしゃべりを楽しんだりもします。
伝統的なルールなどのないカジュアルなティータイムです。
16:00 アフタヌーンティー★
ミッディ・ティーブレイクの特別なものとして休日に催します。
社交を目的としており、エレガントに整えられた客間や庭園で、サンドイッチやスコーン、クッキー、ケーキなど豪華に取り揃え、会話を楽しみます。
19世紀中頃に、イギリスの7代目ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリアが、夕食までの間の空腹に耐えかねて紅茶を飲み、軽食をとったことがはじまりとされています。
現代の日本では、ミッディ・ティーブレイクのことを「アフタヌーンティー」と言う人が多いですが、実はヴィクトリア朝時代からの伝統的なお茶会が「アフタヌーンティー」なのです。
夜のティータイム
18:00 ハイティー
仕事から帰宅した男性が、家族と一緒に夕食を兼ねて飲む紅茶です。
イギリスの工場地帯や農村部、スコットランドで始まった伝統的な習慣で、昼間は居間のローテーブルで紅茶を飲むのに対し、夜は食堂のハイテーブルで飲むことから「ハイティー」と呼ばれるようになったようです。
肉料理が中心のメニューだったことから「ミート・ティー」とも呼ばれます。
現代では、コンサートやオペラなどに出かける前に、軽い食事を兼ねて飲む紅茶をさすことが多く、メニューはクッキー、ケーキ、サンドイッチなどの他に、ナッツ類、魚や肉類が用意され、男性が参加する場合にはオードブルやアルコール類も出されます。
21:00 アフターディナーティー
夕食後に飲む紅茶です。
家庭だけの場合はもちろん、お客様とのディナーが終わった後にお茶の時間の場合もあります。
19世紀のイギリスでは、食堂(ダイニングルーム)でディナーを済ませてから、男性は書斎(ライブラリー)、女性は応接室(ドローイングルーム)へと別れて紅茶を楽しんでいたようです。
時にはブランデーやポートワインなどのお酒、甘みの強いお菓子やチョコレートと一緒に紅茶を楽しんでいたようです。
22:00 ナイトティー
ベッドに入って寝る前に、読書したり日記を付けながら飲む紅茶です。
1日の出来事を思い返し、あるいは明日の予定を考えながら、くつろぎや安らぎを得る為に飲みます。
ウイスキーやリキュールを入れたり、ハーブティーを楽しんだり、自分の好きな飲み方でリラックスして眠ります。
このように、英国の人々は1日にたくさんの紅茶を飲んでいました
朝、ベッドで起きて飲む紅茶から1日が始まり
夜、ベッドで眠る前に飲む紅茶で1日が終わる・・・
まさに紅茶で始まり紅茶で終わる1日ですね


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